忍:傭兵Gのマスター、主人公 藤丸:某シスコン姉、主人公 黄泉子:姉に苦労する妹 首領ペリ:悪の親玉 妖魔:忍の幼馴染で忍の命を狙ってる 雪鵠:首領ペリの妹。計画に加担している 鳳晴:首領ペリ派のパシリ。雪鵠と仲が悪い 砕刃:近衛騎士団団長。多分強いはず みくる:近衛騎士団の兵士 ------------------------------------------------ プロローグ【忍・藤丸・黄泉子・みくる】 ------------------------------------------------ 黄泉子・忍板付き 道化 【溶明】 忍 ・・・ってワケなんだよ、笑っちゃうだろ? 黄泉子 あはは、面白いね。 忍さんの周りは面白い人がいっぱいいるんだねー。 忍 まぁー・・・そうかな? かく言う黄泉子ちゃんの姉さんだって結構・・・ 藤丸下手入り 藤丸 結構・・・何かしら? 忍 うぉっ、ナンデモナイデスヨ? 黄泉子 お姉ちゃんおかえりー。 今ね、忍さんとね・・・。 忍 黄泉子ちゃんストップ! アハハハハ、なんのことやらー? 藤丸 ・・・はぁ、ま、黄泉子が笑ってるならいいわ。 はい、お土産。そこのミスドで適当に買ってきたわ。 忍 お、気が利くな。ちょうど腹減ってきてたんだ。 藤丸 ・・・・黄泉子の為に買ってきたんだけどねぇ・・。 ん、ちょうど3時だし、しょーがない。 一緒にお茶にしようか。 黄泉子 あ、ポンデがある!これ私食べてもいい? 藤丸 ん、好きなの食べていいわよ。 黄泉子 やったー! 忍 オレはー・・・これでいいや。 藤丸 あ、それ私が食べようと思ってたアップルパイ! 忍 ふぇ、これあんたのだったのか。わり、口つけちゃった。 藤丸 あぁ〜・・・私のアップルパイ・・。 忍 えーと・・その・・ごめん・・。 藤丸 いいわよ・・・今度3倍くらいで返してもらうから・・・うぅ・・。 黄泉子 ・・えと、お姉ちゃん・・私のポンデ食べる・・? 藤丸 うぅ〜・・黄泉子は良い子だよーー!! それに引き換え・・・。 忍 なんだよその目。しょーがねぇだろ、食っちまったんだから。 藤丸 食う前に確認くらいできるでしょうが。 黄泉子だってできたのに大の大人のあんたができないでどうすんのよ。 忍 うっせぇなぁ・・・。 みくる下手入り みくる 失礼、こちらに藤丸君はいるかな? 忍 おりょ、あんたこの前の? 藤丸 げ・・・あんた近衛騎士団の・・。 みくる すまないが緊急事態だ。 藤丸 緊急・・。 みくる ミッドガルド全域の兵団及び名誉騎士は至急プロンテラ城へ招集されたし。 藤丸 はぁ?いきなりね。なんかあったの? みくる とにかく緊急だ、詳しいことは城にて伝えらる。 私はまだ他にも伝令しなくてはいけないのでこれで失礼する。 みくる下手はけ 忍 ・・・嵐のような奴だったな。 で、行かなきゃなんないんだろ?名誉騎士さん? 藤丸 面倒くさい・・・とも言ってられないのよねぇ。 しょーがない、ちょっと行って来るわ。 忍 おぅ、ちゃっちゃと行って帰って来い。 黄泉子 お姉ちゃんお仕事? 藤丸 うん、ちょっとお城に行って来るわ。 私がいない間大人しくしてるのよ? 黄泉子 うん、気をつけてね。 藤丸 大丈夫。ちょっとお呼ばれしただけですもの。 すぐ帰ってくるわ。 じゃ、ちょっと行って来るわ。 悪いけど、私いない間黄泉子をよろしくね、忍。 忍 ん、あぁ。了解。 藤丸下手はけ 忍 随分丸くなったねぇ。 黄泉子 多分、忍さんのおかげだよ。 忍 へ? 黄泉子 お姉ちゃん、忍さんと会ってから変わった。 ・・・と思う。 忍 そんなもんかねぇ・・?オレにはわからねぇや。 道化 【暗転】 首領ペリの一件から一ヶ月ほどした頃。 首領ペリは行動を見せないまま先の事件は終息するかに思われた。 そんな矢先、 国境付近に配備されていた兵団が何者かによって消された。 それは半径1kmの範囲を丸々「蒸発」させていた。 この事件を王室は首領ペリの仕業と判断。 ミッドガルドの全兵力を持って一大作戦を決行する決断を下した。 国の未来は終末か?それとも存続か? すべてはこの作戦に託された。 【Best Ending】開演-------- ------------------------------------------------ 第一章【忍・藤丸・砕刃・みくる】 ------------------------------------------------ 砕刃・みくる・藤丸板付き 道化 【溶明】 砕刃 ―というわけだ。 藤丸 ・・・というわけだはいいんだけど・・。 砕刃 何かね? 藤丸 どうして私一人で説明聞いてるの?他の人は? みくる 藤丸君が一人来るのが遅かったのだよ。 他の者はもう先に説明を聞いて準備に取り掛かっている。 藤丸 ぬー・・出遅れたわけか・・。 砕刃 そう気を落とすな。出発は全員揃ってからだからな。 藤丸 はいはい・・・で、敵の本拠地とかわかってるのよね? 砕刃 当たり前だ。哨戒を先に出して場所は割り出した。 エルメスプレートは知っているだろう? 藤丸 国境沿いの渓谷ね。確かシュバルツバルド領だっけ? 砕刃 その通りだ。そこに首領ペリはいる。 藤丸 ふーん。 でも場所わかってるなら少数精鋭を送り込んだほうがいいんじゃ? みくる 首領ペリは発掘した機械を復元した自動人形を多数所有してるようでね、 かなりの戦力を有しているみたいなのだ。 そうなると、こちらもそれ以上の力で対処するしかないのだよ。 藤丸 相手が真っ正直に正面から相手してくれたらいいんだけどね・・。 砕刃 兎に角、だ。この作戦に国の全てが掛かっている。 失敗は許されないのだ。 みくる この後装備を整え二二○○にプロンテラ城へ集合の後、作戦開始。 砕刃 時間までどう過ごすかは各人の自由にしてある。 親しい人と過ごすもよし、装備の手入れをするもよし。 今回の作戦は戦争と言ってもおかしくないだろう。 生きて帰ってこれる保障はない。 だからこそ、作戦開始までの時間を大切に使ってくれ。 藤丸 ・・・・了解。 砕刃 では、また後ほど会おう。 みくる それでは失礼。 砕刃・薫上手はけ 藤丸 生きて帰れる保障は無い・・・か。 まんま黄泉子に教えたら泣いちゃうかもね。 忍下手入り 忍 そう言っといて泣くの案外あんただったりな。 藤丸 忍!?なんでここにいるのよ・・。 部外者は立ち入り禁止のはずよ? 忍 前回のコネさ。すんなり入れてくれたよ。 それよりも・・・行くのか? 藤丸 ・・・聞いてたの? 忍 立ち聞きする気はなかったんだがな、聞こえてきたもんで。 えらく危険な仕事じゃねぇかよ。命の保障無いなんてよ・・。 藤丸 それでも・・私は名誉騎士。 国の為、この名誉の為に行かなくちゃいけないわ。 忍 そーゆう変な頑固さは変わってねぇのか・・。 藤丸 だって・・この作戦が失敗したら黄泉子の・・うぅん。 色んな人の未来がなくなるんだもの。そんなの・・・耐えられない・・。 忍 そっか・・・。 藤丸 ねぇ、もし・・・この作戦から私が帰ってこなかったら・・。 黄泉子の事、お願い。 忍 ・・・そいつぁ、無理だな。 藤丸 な、なんでよ?こんなことあんたくらいしか頼めないのに! 忍 残念ながら、既にちぃと依頼入ってね。そっちまで面倒見切れねぇんだよ。 藤丸 な、こんな時に依頼って・・・何よそれ! 忍 まぁまぁ落ち着け。 藤丸 落ち着けるわけないでしょ!! 忍 いいから。依頼者はなぁ、黄泉子ちゃんだぞ? 藤丸 え? 忍 「お姉ちゃんを助けてあげて」ってよ。姉想いの良い子だな。 藤丸 でも、そんな・・・え?つまり・・。 忍 オレも一緒に行くよ。 藤丸 そんな・・駄目よ!死ぬかもしれないのよ!? 忍 そうならないようにオレが行くの。 一緒に生きて帰って、黄泉子ちゃんとこに帰ろうぜ。 な? 藤丸 ・・・馬鹿ね・・・。あんたも私も・・。 忍 なんだ、泣いてんのか? 藤丸 ば、そんなんじゃないわよ! 忍 ははは、冗談冗談。んじゃ時間まで準備してくっかな。 藤丸 また借りができちゃったわね。 忍 なに、気にすんな。オレがやりたいと思ってやってることだ。 藤丸 作戦ちゃんと終わるまで礼は言わないからね。 忍 へいへい。(素直じゃねーなぁ・・・。) 道化 【暗転】 ------------------------------------------------ 第二章【首領ペリ・雪鵠・鳳晴】 ------------------------------------------------ 首領ペリ板付き 道化 【溶明】 首領 期は熟したようね・・・。 雪鵠下手入り 雪鵠 お姉さま。 首領 あら、雪鵠おかえり。どう、外の方は? 雪鵠 ミッドガルドがとうとう攻めてくるみたいですわ。 首領 そう、やっぱり来るのね。 雪鵠 国境沿いの兵団1つ消した程度じゃ物足りなかったかしら? 首領 いいえ、充分宣戦布告の意味は果たしたわ。 後は、あっちからのこのこやって来たとこを潰せばいいだけ。 雪鵠 そう・・ですわね。こっちには力があるんですもの。 鳳晴下手入り 鳳晴 おい、首領ペリ!やっべぇんじゃねぇのか!? 首領 どうしたのかしら?そんなに慌てて。 鳳晴 どうもこうも、ミッドガルドが全兵力でこっちに来るらしいじゃねぇか! 首領 そのようね。 鳳晴 そのようね・・・って落ち着き払ってる場合かよ!? こっちも準備しといた方がいいんじゃねぇのか? 雪鵠 はん、使い走りしかできない狗がお姉さまに意見する気? 鳳晴 んだとこのアマ・・。そういうてめぇは何してたんだよ? てめぇだって小間使いだろうが。いちいち五月蝿ぇんだよ。 雪鵠 言ったな・・狗が。ここで死ぬ覚悟はできて? 鳳晴 あぁん、いいぜ?どっちが上か思い知らせてやるよ。 首領ペリ、雪鵠と鳳晴の間にTS 首領 落ち着きなさい。今は仲間同士で争ってる場合じゃないでしょう? 来るミッドガルドの屑共の相手が先よ。 鳳晴 ・・・ケッ。好きにしろ。オレは勝手にやらせてもらうぜ。 鳳晴下手はけ 雪鵠 ・・狗が。生意気なのよ。 首領 そうは言っても彼は結構働いてくれるわ。 無下にしてはいけないわよ? 雪鵠 お姉さまがそう言うのでしたら・・・。 首領 それにね・・。どうせ世界の頂点に立つのは・・。 私達だけでいい。 雪鵠 ふふふ・・・もうじきですわ、お姉さま・・・。 道化 【暗転】 ------------------------------------------------ 第三章【藤丸・忍・砕刃・みくる】 ------------------------------------------------ 忍板付き 道化 【溶明】 忍 おいおい・・・あいつ遅刻か・・? 藤丸下手入り 藤丸 ごめん、遅れた! 忍 やっと来たか。ギリギリじゃねぇか。 藤丸 ちょっと装備整えるので手間取っちゃってね・・。 忍 装備?いつものじゃないのか? 藤丸 うん、私の父親が使ってた剣を持ってきたんだけどね・・。 父がいくつもの死線を乗り越えてきた剣だから、 まぁ、願掛けみたいなものね。 忍 ふぅん? お、ちょうど隊長さんが来たみたいだぞ。 砕刃・みくる上手入り 砕刃 藤丸くん、遅かったじゃないか。 遅刻かと心配したぞ。 藤丸 すいません、ちょっと準備に手間取っちゃって。 みくる 個人の行動が他にも支障をきたす場合がある。 気をつけたまえ。 藤丸 ゔ・・・・すいません・・。 砕刃 まぁいい。時間が来たのでこれより進軍を開始する。 遅れず付いて来てくれたまえ。 藤丸 了解。 みくる ・・・・ところで何故忍君がここにいるのかな? 忍 あ、オレか。オレは・・・。 藤丸 あぁ、助っ人よ。戦力は多いに越したこと無いでしょう? みくる そう、か・・・大隊長、どうします? 砕刃 ・・・・いいんじゃないか? 国を守るためわざわざ参加してくれるというのだ。 無下に追い払う必要もないだろう。 みくる 大隊長がそう言われるのでしたら・・。 砕刃 うむ。それでは私は先頭で指揮をとるのでな。 行くぞ、みくる。 みくる はっ。 砕刃・みくる上手はけ 藤丸 さて、私らも行きますか。 忍 そだな。 あ・・・黄泉子ちゃんには言って来たのか? 藤丸 ・・・仕事とだけ言って来たわ。 戦争に行くって言ったらどんなことしても止めたでしょうし・・。 忍 そっか・・・。 忍・・・エモ 藤丸 ・・・何難しい顔してんのよ? 忍 え? 藤丸 どーせまた頭の中で変に面倒臭いことでも考えてたんでしょ。 忍 んー・・まぁ、気にするな。 藤丸 ・・・分かったわ。気にしない。 藤丸・・・エモ 藤丸 忍。 忍 ん? 藤丸 絶対、死ぬんじゃないわよ。 忍 あったりまえだよ。何が何でも生き残るさ。 オレもあんたも生きて帰るんだ。 藤丸 うん。 あ、そうだ・・。 忍 ん? 藤丸 これ、あんたが持ってて。 忍 ん・・・これっていつもしてるリボン? 藤丸 そ。作戦終わるまで預けとくわ。 忍 なんでまた? 藤丸 絶対死なないんでしょ? その・・・保険みたいなものよ・・・作戦終わったら絶対返しに来なさい。 忍 ・・・・わかった。預かるよ。 あぁ、そうだ。代わりにオレもこれ預けるよ。 藤丸 これって・・いつも被ってる帽子? 忍 そ。無事帰ったらお互い持ち主に返すってことで。 藤丸 いいけど・・あんた頭そのままでいくの? 忍 心配無用。こんな時のために常に予備は準備してある。 藤丸 ・・・どっかの大統領だって殴ってみせらぁって人みたいね・・。 まぁ、行きましょうか。 忍 あぁ。 藤丸・忍上手はけ 道化 【暗転】 かくしてミッドガルド兵団は進軍を開始。 そしてエルメスプレートへ到着するなり戦闘は開始された。 ミッドガルド兵団の動きを察知していた首領ペリが配置していた 自動人形の軍隊との交戦。それは、予想以上の激戦となった。 一刻も早く本拠地内に突入しようとする兵団。 それを阻む自動人形の大群。一進一退の攻防を繰り返していた。 そして・・・。 ------------------------------------------------ 第四章【藤丸・忍・砕刃・鳳晴・妖魔】 ------------------------------------------------ 道化 【溶明】 砕刃・藤丸・忍下手入り 砕刃 くっ、予想以上の歓迎ぶりだな・・。 藤丸 きっつー・・・。 忍 とりあえず中には入れたが・・。 砕刃 ・・・たった三人か・・。 忍 三人で本拠地攻略か・・。 これで無事に帰れたらオメデトウってか。 砕刃 冗談を言える余裕があるならまだ大丈夫だな。 三人だろうと我々は進軍を止めるわけにはいかない。 藤丸 そうね。とにかく首領ペリを探さないと・・・。 忍 とりあえず奥に行かないとな。 鳳晴上手入り 鳳晴 おいおいおい、人ん家に勝手に入ってきて何お喋りしてんだ? 砕刃 早速敵か・・。 鳳晴 あんだよ、クソ。三人もいるじゃねぇか。 やっぱ機械はアテになんねぇなぁ。 忍 とりあえず、どいてもらうか。 藤丸 そうね、邪魔だし。 鳳晴 ったく、勝手言ってくれてよ。 お前ら三人いればオレに勝てると思ってんのか? 砕刃 何? 忍 ほっとけ。どうせ軽口叩いて相手の動揺誘ってるだけだろ。 藤丸 どうでもいいけどさっさとやっちゃって先行きましょう? 鳳晴 ・・・オレも軽く見られたもんだ・・。 誰がここ通すと思ってんだ?あぁ!? 妖魔影飛び入り 妖魔 忍ちゃんに勝手に喧嘩売ってんじゃねぇよ、三下が。 忍 よーちゃん!? 藤丸 ・・・誰? 砕刃 ・・・誰? 忍 あー・・・かくかくしかじか。 藤丸 なるほど。 鳳晴 てめぇ、何様だよ?人の喧嘩に割ってくるたぁよ? 妖魔 うるせぇんだよ。てめぇの相手はオレ一人で充分だ。 ほら、お前ら先に行けよ。 鳳晴 そんな勝手・・・っ!? 体が動かねぇ!? 妖魔 忍術にはなー、影縫いって便利な物があってな? おら、ボサっとしてねぇでやることやってこい! 砕刃 しかし、君は忍くんの敵なのでは・・? 妖魔 何言ってんだ、忍とオレは心友、ライヴァルだぜ? そんな友人のピンチにゃ当然駆けつけるだろう。 忍 よーちゃん・・・。 ちょっとキモい。 妖魔 ひでぇ!! 鳳晴 て・・めぇ・・・ら・・・ 妖魔 やっべ、影縫いから抜け出しかけてる。 とりあえずこいつはオレがどうにかするからさっさと行け!! 藤丸 ・・・理由はわからないけど味方ならいいわ。 先へ行きましょう。 忍 ・・・わかった。 ここにどうやって入ったとかツッコミ所は沢山あるが今は置いておこう。 死ぬなよ? 妖魔 へ、お前殺すまでは死んでも死にきれねえよ。 忍 は、減らず口。 砕刃 事情はわからないが協力感謝する。では。 藤丸・忍・砕刃上手はけ 妖魔 まーったく、世話かけさせやがるぜ。 鳳晴 うらぁぁぁっ!! 妖魔 自力で影縫いから抜け出すなんて・・。 大したもんだな。 鳳晴 っざけやがって!いい気になんじゃねぇぞクソが!! てめぇは今すぐ殺す!! 妖魔 ギャーギャー五月蝿いんだよ、三下が。 てめぇごときじゃオレは殺られねぇよ。 鳳晴 ほざけっ!! 妖魔 ったくよー・・この妖怪キャラ被りが!! 鳳晴vs妖魔殺陣 妖魔、鳳晴の攻撃を避けながら舞台四隅を移動(ニュマで演出したいところだが・・ 鳳晴 ちょろちょろとぉ・・。 小ざかしいんだよぉ!! 妖魔 あぁ、オレぁ小ざかしいさ。 ただ逃げ回ってたわけじゃねぇんだぜ? 鳳晴 こ、これは!? 妖魔 そうさ、捕縛結界。 てめぇの動きは封じさせてもらったぜ。 鳳晴 こんな・・・こんなもんでぇぇぇぇ!! 妖魔 無駄だよ、さっきの影縫いとは訳が違う てめぇはこれで終わりだ あばよ。これで爆ぜな。 妖魔、鳳晴に龍炎陣 鳳晴 チクショォッォォォォォォ!! 鳳晴蝶飛び 妖魔 ふぅ、大した事もねぇ。雑魚じゃん。 さってとぉ、外に戻ってもいい事無さそうだし・・。 ほとぼり冷めるまでここで待機してるか。 しっかし、人助けなんて柄じゃないことしたなぁ、オレ。 ま、悪い気分でもねぇな、こういうのも・・。 道化 【暗転】 ------------------------------------------------ 第五章【藤丸・忍・砕刃・雪鵠】 ------------------------------------------------ 道化 【溶明】 藤丸・忍・破刃・下手入り 藤丸 結構奥まで来たけど・・。 これどこまで続いてんのかしら・・? 砕刃 さぁ、な。 忍 ま、道はまだ続いてんだし行くしかないだろ。 砕刃 忍くんの言うとおりだ・・・ん? 藤丸 ・・・どうかした? 砕刃 いや・・・なんでもない。 すまないが二人は先に行っててくれ。 忍 どうしたんだ? 砕刃 何、ちょっと気になることがあるだけだ。 すぐに追いつくだろう。 藤丸 そう・・。わかったわ、行きましょう忍。 忍 ん、あぁ・・。 藤丸・忍上手はけ 砕刃 ・・・・さて。 そろそろ出てきたらどうかね? 雪鵠客席入り 雪鵠 あら?バレてましたの? 砕刃 彼らは気付いてなかったがな。私とて幾つもの修羅場を潜った身。 微かな気配を読むなど造作もないことだ。 雪鵠 ふぅん。それは大した物ですわね。 一人で私の相手が務まると思ってあの二人を行かせたのかしら? 砕刃 さて・・・どうだかな。 雪鵠 馬鹿な人ですわね。 貴方のような虫けら1匹で私の相手ができて? 砕刃 そういう君こそダンスの相手も見計れないのかい? 雪鵠 ・・・その余裕ぶった態度、気に入りませんわね。 私がここで殺してさしあげますわ。 砕刃 ふ、近衛騎士団が団長、甘く見てもらっては困るな。 雪鵠 大層な肩書きですこと。 ・・・少しは楽しませてもらわないと。 砕刃 ではしばし、私と踊ってもらおうか。 雪鵠 ふふっ、足が縺れても知りませんわよ? 砕刃vs雪鵠殺陣(砕刃勝利 砕刃 ふぅ、もうエピローグかね? 雪鵠 そんな・・私が負けるなんて・・。 砕刃 言っただろう?甘く見てもらっては困る、と。 雪鵠 く・・・私はねぇ・・・。 こんなことで退けないのよ!! 雪鵠、砕刃に近づく 砕刃 な、何をする気だ!?離せ!! 雪鵠 お姉さまのお膝元で・・・負けるわけにはいかないのよ・・。 せめて道連れでも・・貴方を倒さないと・・・。 砕刃 まさか自爆!?よせ、早まるなっ!! 雪鵠 こんな姿じゃお姉さまに顔向けもできませんわ・・。 さ、一緒に逝きましょ・・・うふふ・・あっはっはっはは・・!! 雪鵠、TS後蝶飛び 砕刃座る 砕刃 っつぅ・・!なんて無茶を・・・。 咄嗟に結界を張ったが・・・危なかった・・。 さすがにこれでは・・藤丸くん達の助太刀もままならんな・・。 ・・・・頼むぞ、二人共・・・。 道化 【暗転】 ------------------------------------------------ 第六章【藤丸・忍・首領ペリ・妖魔】 ------------------------------------------------ 道化 【溶明】 藤丸・忍下手入り 藤丸 はぁ・・行き止まり・・? 忍 どうやら最深部みたいだな。 藤丸 ってことはここに首領ペリが・・? 忍 だろうな。他に道も無かったし。 いなきゃ先に逃げ出したかもしれんがな・・。 藤丸 そんなっ・・! 忍 かもしれんってだけだ。 そう広くも無い部屋だ。あっちから顔出すんじゃねぇの? 藤丸 こんな時だってのに気楽ねぇ・・・。 首領ペリ上手入り 首領 まったく・・・もう二度と会うことはないと思ったのにね・・。 藤丸 首領ペリ! 忍 残念だったな、ピンピンしてるぜ。 首領 足もあるようだし、幽霊ってわけじゃないみたいね。 はぁ、あの二人は何してんのかしら・・。 侵入者を二人もここまで入れちゃって・・。 忍 二人?男一人にしか会ってないが・・・ 首領 あら、妹には会わなかったの? 藤丸 妹? ・・・破刃隊長が気になるって言ってたのってもしかして・・。 忍 かもな。 首領 まぁ、捨て駒の心配してもしょうがないわね。 しかし貴方達、この前まったく私に歯が立たなかったこと・・。 忘れたわけじゃないでしょう? 藤丸 確かに。1ヶ月前は私達の負けだったわ。 でも、私達だって何もしなかったわけじゃない。 忍 そうさ、オレ達は機械仕掛けになったあんたと違って、 練習して、力を伸ばすことができんだ。 前のようにはいかねぇぜ。 首領 大した自信ね。 私は完璧な体を手に入れた。そう、無敵の肉体よ。 それなのに、ちょっと修練したくらいで勝てると? 藤丸 勝てるから挑むんじゃないわ。 ここであんたを止めないと、多くの未来が失われる。 だから、私達はそうさせないために挑むのよ! 忍 いい口上だ。 ま、そういうこった。守りたいものがあるから、あんたを止める。 首領 大口を叩くのは結構。 そこまで言うなら、貴方達の力で私を止めてみなさい。 止められたら・・・だけどね? 忍 やってやらぁ! 藤丸 負けるわけにはいかないのよ! 首領 ふん、捻りつぶしてあげるわ。 忍・藤丸vs首領(互角くらいで 首領 どうしたの?私を止めるんでしょう? その程度の力じゃまだまだ足りないわよ。 藤丸 くっ・・・わかっちゃいたけど・・流石に硬いわね・・。 忍 そうでもないさ・・見てな。 首領 さて、そちらが来ないならさっさと終わらせましょう。 首領ペリ座り!エモ 首領 な、膝の関節が!? 忍 気付かなかっただろうが間接を集中的に叩かせてもらった。 流石にそこは弱かったみたいだな。 藤丸 ナイス!これで勝機もできたわね。 首領 く・・この程度で・・・勝てると思うなぁ!! 首領ペリ立ち上がる 忍 ちぃ、まだ立てるのかよ!! 首領 私だって、負けるわけにはいかないのよ!! 首領ペリ、藤丸にTS 藤丸MB 首領 なっ、弾いた!? 藤丸 あっぶなー・・・やってみるものね・・。 忍 感心してないで決めるぞ!! 合わせろ!! 藤丸 オッケー!! 忍・藤丸、首領に近づき各々擦れ違い様にMB 首領ペリ適当に叫んで座る 首領 ・・私は全てに勝る力を手に入れたのに・・・。 なんで・・・負けるなんて・・・そんな・・。 藤丸 勝った・・・の? 忍 あぁ、あんだけボロボロならもう立てないだろうよ。 首領 ・・・私が・・そんな・・ありえない・・・。 忍 この世界、ありえないことなんてないのさ。 藤丸 人の力はいつだって常識を超えるわ。 ま、生身の体にさよならしたあんたにはわからないかもしれないけど。 首領 ふ・・ふふふ・・・私の計算を貴方達が覆したのね・・。 苦労して立てた計画なのにこんなに簡単に終わるなんてね・・・。 忍 ・・・・・まだ心まで機械になってないなら教えろよ。 こんなこと思いついたわけをよ? 藤丸 忍? 忍 ホントの狂人でもなけりゃ意味もなく国滅ぼそうなんてしねぇだろ。 で、どうなんだ? 首領 ・・・・そうね・・どうせもう体は動かないし・・・。 教えてあげるわ・・・。 そうね・・・どこから話そうかしら・・。 藤丸 ・・・話す気はあるんだ・・。 首領 そう・・・今から十数年前・・。 私と妹はミッドガルドで考古学者をやっていたわ。 天才学者姉妹なんて当時は持てはやされたものよ・・。 ある日、私達はプロンテラからの勅令で 特使としてシュバルツバルドの遺跡発掘に赴いた。 そこで私達は眠っていた太古の超技術の片鱗を垣間見た・・・。 けれど、プロンテラに戻り報告をすると・・・。 藤丸 すると・・? 首領 お偉いさん方は危険性ばかりを追求、 技術の有効利用よりも、安全をとかなんとか言ってたわね・・。 それに反発した私達は特使から外され、ミッドガルドを追放・・・。 もちろん、調査結果はしっかり横取りしてね・・。 藤丸 ひどい・・・! 首領 それから私達は名前を変え、シュバルツバルドでなんとか職に就いた。 教養があったから二人共それなりな所で働けたけど・・・。 プロンテラのした裏切りを許せる余裕は生まれなかった・・・。 ジュピロスの管理を任された時は僥倖だと思ったわ・・。 やっと、復讐ができるってね・・。 忍 その復讐が国を滅ぼすことだったのかよ? 首領 そうよ・・・。私達を裏切り、使い捨てた国なんて・・。 私達を認めない世界なんて・・・滅んでしまえばいい・・・。 忍 ・・・そりゃあんたのエゴだろう。 首領 貴方みたいな若造に何がわかるのよ・・・。 忍 わからねぇさ。だけどよ、なんでそうなっちまったんだ? なんで見返そうと思わなかったんだ? いつかずっと、研究を続けて、いつかミッドガルドの連中に 「あの時手放すんじゃなかった」って後悔させるくらい・・・。 なんでこんな結末になっちまったんだよ・・・・! 首領 ・・・貴方泣いてるの・・? 忍 オレは馬鹿だからよ・・・。 善悪なんか関係なく可哀想な奴には可哀想と思っちまうんだよ・・。 藤丸 忍・・・・。 首領 ふふ・・こんな所で・・・私達の為に泣いてくれる人がいるなんてね・・。 もっと早く・・・貴方達に出会ってたら・・・。 もっといい結末に行き着いたかもしれないわね・・・ゴホッゴホッ! 藤丸 ・・・さすがにキツそうね・・。 首領 貴方達に散々やられちゃったからね・・・もう、あまり時間が無いみたいね。 私の為に泣いてくれてありがとう・・・。 いい事を教えてあげるわ・・・。 藤丸 ・・・本当にいい事なんでしょうね・・? 首領 この施設は例によって私が死亡したら自爆するようになってるわ・・。 ・・・早く逃げなさい・・・。 忍 な、なんだって!? 首領 ・・・・あぁ、そっか・・・。 ・・・私は・・・認められたかったんだ・・・。 首領ペリ毒瓶 藤丸 首領ペリ!! 藤丸、忍、首領ペリに近づく 首領ペリログアウト 忍 ・・・生身の部分が機械に耐え切れなかったんだな・・。 灰になっちまいやがった・・。 藤丸 ・・・敵だったけど・・・同情しちゃうわね・・。 藤丸、忍!エモ 忍 ちぃ、早速崩壊が始まりやがったか!! 藤丸 早く逃げないと・・! 忍 ・・・っ危ねぇっ!! 藤丸、忍に突き飛ばされる 客席   ■□□□□◆◆□□□□■■  ■■□□□□◆◆○□□□■■ ■■■□□□◎◆◆□□□□■■ ■■■□□□□◆◆□□□□■■ 上 ■■■■■■■■■■■■■■■■■ 下 ◎忍 ○藤丸 ◆岩(通り抜け禁止 藤丸 ったぁ・・いきなり何してくれんのよ? って・・岩・・? 忍 無事かー? 藤丸 怪我は無いけど・・・。岩が道を塞いじゃって・・。 待って、この岩吹き飛ばすわ。 忍 ダメだ!! 藤丸 え? 忍 今衝撃を与えたらここの崩壊を早めるだけだ! 藤丸 そんなこと言ったって・・・ここ以外出入り口無いのよ!? どうやってここから抜ける気よ!? 忍 まぁ、なんとかなるだろ。 藤丸 こんな時までなんとかなるでごまかさないで! 一緒に帰るんでしょう!? 忍 いいから、お前は先に行け!! 絶対オレも後から行くから! 藤丸 そんな事言ったって・・・。 置いていけるわけないじゃない!! 忍 我侭言うな!ここで共倒れするわけにもいかないだろ! いいから先行ってろ! 妖魔下手入り 妖魔 おーい、生きてっかー? 藤丸 ・・えと、妖魔・・だっけ? 妖魔 施設のあちこちで崩壊が始まってんぞ。 大隊長だかってのは先に逃がしたがお前らもさっさと逃げた方がいいぞ? 藤丸 でも、あっちに忍が! 忍 オレのことはいいって言ってんだろ! 妖魔 なんだぁ忍ちゃん、盛大なボケでもかましたか? 忍 まぁそんなとこだ。 よーちゃん、わりぃがそいつを無理やりにでも連れてってくれ。 妖魔 ・・・忍ちゃんはどうすんだ? ここでのたれ死ぬつもりじゃねぇよな? 忍 あぁ、大丈夫だ。後で抜け出して驚かせてやるさ。 藤丸 そんな、勝手言わないでよ!一緒に帰るんでしょう!? 忍 いいから行け!よーちゃん頼んだぞ!! 妖魔 ・・・わーったよ。忍ちゃんにお願いされるなんて初めてだかんな。 藤丸 ちょ、ちょっと待ってよ!忍をあのままにするの!? 妖魔 だーってろ。 忍ちゃんが「大丈夫」って言ったら「大丈夫」なんだよ・・。 ・・信じてやれ。 藤丸 ・・・っ。 ・・絶対、絶対帰ってくるのよ!! 藤丸、妖魔下手はけ 忍 ・・行ってくれたか・・。 はぁー・・・絶対後で泣かしちゃうな、あれだと。 まぁ、いい。生き残ってくれれば・・それでいいんだ。 もぅ、逃げ場も無いしな・・・。 勿体無かったかなぁ・・いやいやこんな時に不謹慎だな・・。 ・・・・わりぃな・・約束、果たせそうにねぇわ・・。 忍の台詞終わりに合わせてMS発動 忍蝶飛び 道化 【暗転】 首領ペリの死亡と共に崩壊した施設。 そこから操作されていた自動人形は無力化し、戦闘は終わった。 決して少なくない犠牲を出しながらも、ミッドガルドは勝利した。 藤丸は無事生き残り、帰国することとなる。 しかし、生存者の中に忍の姿は見当たらなかった・・・。 そして作戦終了から数ヶ月・・・・。 ------------------------------------------------ エピローグ【藤丸・忍・黄泉子】 ------------------------------------------------ 藤丸・黄泉子板付き 道化 【溶明】 藤丸 ・・・もう12月・・・か。 黄泉子 お姉ちゃん・・・? 藤丸 ・・・・待ち人来たらず・・てね。 黄泉子 ・・・忍さんのこと? お姉ちゃん・・・忍さんは・・・。 藤丸 うぅん・・・言わないで黄泉子。 ダメね私ったら・・・いつまでも引きずっちゃって・・。 もう・・・振り切らなきゃいけないのに・・・。 黄泉子 ・・・お姉ちゃん・・・。 ・・そうだ、またドーナッツ買ってきてよ! 藤丸 え? 黄泉子 そうしたら私、お姉ちゃんの分もアップルパイ食べちゃうから! 忍さんの・・・分も・・・ひっく・・残さないで食べちゃうんだから・・。 藤丸 黄泉子・・・。 忍下手入り 忍 メリークリスマス!HOHOHO! 藤丸 な、黄泉子いきなりどうしたの? 黄泉子 ・・私じゃないよ、お姉ちゃん・・後ろ・・。 藤丸 ・・・え? 忍 よっ。 藤丸 ・・・・・・・・・・忍? 忍 いい子にしてたか? 黄泉子 忍さん・・。 藤丸 ・・・・の・・・馬鹿!!! 忍 なんだよいきなり!? 藤丸 馬鹿馬鹿馬鹿馬鹿っ!! 馬鹿忍!!本当に死んじゃったかと思ったじゃない! 馬鹿・・・馬鹿・・・ぇっく・・ばか・・・。 ずっと・・・待ってたんだからね・・・馬鹿忍・・・。 忍 ・・・悪かったな、馬鹿で。 藤丸 本当よ・・どれだけ心配したと思ってるのよ・・・。 もう・・・もう、もう!! 忍の馬鹿・・・。 黄泉子 えと・・忍さん・・無事で何よりです。 忍 あぁ。あんま無事でもなかったんだけどな。 よくわからんがなんとか生き残れたんだけど、 その後長い間意識不明だったんだ。 で、最近あっちの病院で目覚まして飛んできたんだよ。 藤丸 ・・・・とにかく生きてて良かった・・。 本当に・・良かった・・ふぇぇぇ・・。 忍 あー、おいおい、また泣く奴があるかよ・・。 ほら、とりあえず涙拭け。 藤丸 だって・・だってぇ・・うぇぇぇぇん・・。 忍 あーもー・・・まったく。 ・・なんとか、約束守れたな。 藤丸 ・・ふぇ? 忍 ほら、これ。返すよ。 藤丸 あ・・・私のリボン・・・。 忍 あぁ、生きて帰ったら返すって約束だったろ? な?ちゃんと守れた。 黄泉子 (わー、シリーズ初めて私放置だよー。) 藤丸 ・・・・馬鹿。 忍 な、人がせっかく約束守ったのに馬鹿とはなんだよ! 藤丸 ふ・・ふふふ・・だって・・。     あ、私もこれ返すね。 忍 ん?あぁ、それやるよ。 藤丸 え?だって、この帽子大事な物なんでしょ? 忍 まぁな。その帽子被ってからどんな危険な任務でも帰ってくることができた。 生き抜くことができた。だからこそ、お前にもらって欲しいんだよ。 それに今日はクリスマスだしな。プレゼントってやつだ。 藤丸 ・・・。 忍 あー、でも結構お古の帽子だしなぁ・・・。やっぱ、いらないか・・? 藤丸 そんなことないよ・・・。ありがとう、大事にする。 あ・・。 忍 ん? 藤丸 その・・・・おかえり。 忍 おう、ただいま。 藤丸 ・・・なんか恥ずかしいわね。 忍 いやー、さっきの取り乱し方の方が・・・。 藤丸 あ、あれはその・・・勢いよ勢い! 忍 へー・・勢いねぇ・・・。(・∀・)ニヤニヤ 藤丸 うー・・・もう、馬鹿忍! 忍 あ、また馬鹿って言ったな! 藤丸 馬鹿忍は馬鹿忍ですよーだ。 まったく・・・ねぇ・・。 忍 あーんだよ? 藤丸 もう・・・いきなり何処かに行っちゃったりしないでね・・? 忍 ・・・あぁ、ずっとここにいるよ。 藤丸 ・・・ありがと。 忍 ・・・礼なんかいらねぇよ。 黄泉子 あー・・・コホン。ご両人? 藤丸 ハッ!! 忍 あ、黄泉子ちゃん・・・ハッ、しまった! 黄泉子ちゃんにプレゼント用意してなかった!! 黄泉子 んーんー、忍さんが帰って来たのが一番のプレゼントだよ。 それでね、せっかく忍さん帰って来たんだし、お祝いとかしたいなって。 藤丸 ・・・そう、ね。 忍 お祝いねぇ・・。まぁ、クリスマスだしなぁ。 黄泉子 私ポンデが食べたいなー? 忍 それよりケーキにしようぜ。カットじゃなくてホールでよ。 こういう時くらい豪華なのでもいいだろ。 ダメかな・・・? 藤丸  う〜ん、黄泉子、ケーキでもいいかしら? 黄泉子 うん、いいよ〜!私も丸いケーキ久々に食べたいな〜! 藤丸 じゃあ、ちょっとそこまで買いに行ってくるわね・・。 忍 ならオレはその間、黄泉子ちゃんの相手でも・・。 黄泉子 私はいいから二人で色々選んできて。ね? 忍 ・・・了解。お姫様のご命令であればお受けしましょ。 藤丸 それじゃちょっと行って来るわね。 忍 それじゃ、さっさと買いに行くか。 せっかくだから、何段も重なってるやつ買ってくるか! ウェディングケーキみたいなやつ! 藤丸 結婚式でもないのにそんなの買える訳ないでしょ!! 忍 「オレ達、結婚しまーす!」とか言ったら買えないかな・・・? 藤丸 なっ・・・・!?何言ってるのよっ!! 忍 冗談だ、冗談! というか、何そんなに赤面してるんだよ? 藤丸 ななな、なんでもないわよっ!ほら行くわよっ!! 忍 あいよ〜。 とか言いながら藤丸・忍下手はけ 道化 【暗転】 病室から出る二人の手はしっかりと握られていました。 それから暫くの後、黄泉子は無事病状も良くなり退院。 藤丸、忍は現役を引退し、三人は田舎町へ移り住みました。 そして・・・いえ、これ以上言及するのは野暮と言うものでしょう。 これからの物語はお客様のご想像にお任せします。 ですが、一言・・・。 それはそれは幸せな未来になった・・とだけ言っておきましょう。 劇団☆演天華Vol.14【Best Ending】 【閉幕】